他人を自分の意図した方向に動かす力。これは特殊な能力である。
もっと正確にいうと、他人が自ら進んで動くように仕向ける力。
特殊な能力ではあるが、他人を動かすための方法論がいくつも世の中に出回っていることから、先天的な能力によるものというよりもある程度後から身につけられるものと推測できる。
今日僕は、知人をうまく動かすことができなかった。
その知人は、今月対応しないといけない仕事の量の膨大さに悩んでいた。
仕事が多すぎて、やり遂げられるか不安だとか、プライベートは疎かになるだろうとか考えている様子で、気が重そうだ。
以前も同じ発言をその知人から聞いていた僕は、苦しんでいるその知人をなんとかしてあげたくて必死にアドバイスをした。
コミュニケーションにおいて、聞かれてもいないアドバイスを繰り広げることは超絶嫌われるだけの悪手であることは百も承知だが、辛そうなその知人を見ることに耐えかねて、なんとか打開して欲しいという思いがまさってしまったのだ。
僕は心から相手のためを思って
『仕事を分解して、他の人に依頼できる作業は依頼した方が良い』
『仕事のどの部分に時間がかかっているのか、まずは分析しないと』
『前も同じことを言っていたから、真剣に対策を考えた方が良い。紙に書き出してみるべきだ。』
『時間に追われて仕事を楽しめていないようじゃ上には登れないんじゃないか』
『僕ならもっと上司に頼ったり、上層部に直接交渉するね』
などと、気づいたらアドバイスを超えた説教くさい言葉を放ちまくっていた。
改めて書き起こすとめちゃくちゃ嫌なやつだな。。
こんな言葉をかけてもその知人はいまいちピンとこないというか腑に落ちない様子で、気の抜けた返事をするだけであった。
もちろん全く僕の言葉は刺さっておらず、その知人の行動が変わって状況が改善される見込みもない。
そのとき僕はデールカーネギー著の『人を動かす』という超人気本の存在を思い出した。
人を動かすのは簡単なことじゃない。だからこそこの本がバカ売れするんだ。
『嫌われる勇気』が流行るのも、人に嫌われるのを恐れて身動きが取れなくなる人が多いから売れるわけで、人を動かせないことに悩む人も多いんだ。
僕は数年前にこの本を読んで目から鱗が落ちるような気分になった記憶があるが、書いてある内容はさっぱり覚えてない。
なんとなく、『褒めておだててあげれば人は動くんやで〜』っていう内容だった気もするが、そんな薄っぺらい内容であの分厚い本が書けてベストセラーになったら逆にすごい。
もう一回この本を振り返りたいなという気分になった。
ただ一回本を読むことにはものすごい時間を要する。
僕はサクッと振り返りたいのだ。
そこで、ChatGPTに聞いてみた。
『デールカーネギーの「人を動かす」という本の重要なポイントを整理して教えてください。』と聞いたら、以下の回答が返ってきた。
デール・カーネギーの「人を動かす」は、人間関係やコミュニケーションについての有名な自己啓発書です。以下に、その重要なポイントを整理して説明します。
- 相手の立場や感情を理解すること:カーネギーは、人々を動かすためには相手の立場や感情を理解することが重要だと述べています。他人の視点やニーズに目を向け、共感することで相手の信頼を得ることができます。
- 批判するよりも賞賛すること:カーネギーは、人々は自分自身に関心を持ってほしいという欲求を持っていると指摘しています。そのため、相手の良い点や成果を積極的に賞賛し、肯定的なフィードバックを与えることが重要です。人々は承認されたいという欲求を持っているため、賞賛は強力な動機付け要素となります。
- 批判を避け、適切な質問をすること:カーネギーは、批判や非難は人々を防御的にさせるだけでなく、関係を損なう可能性もあると指摘しています。代わりに、相手に対して適切な質問を投げかけることで、相手の意見や考えを引き出し、積極的な対話を促すことができます。
- 真摯な関心を持つこと:人々は自分自身や自分の関心事について話すことを好みます。相手に対して真摯な関心を持ち、共感や共感情を示すことで、相手との信頼関係を築くことができます。
- 優れたリーダーシップを発揮すること:カーネギーは、リーダーシップにおいては協力を奨励し、他者を尊重する姿勢が重要だと主張しています。人々を動かすためには、指示や命令よりも協力や共感を重視し、相手を尊重する態度を持つことが必要です。
これらのポイントは、「人を動かす」の中でカーネギーが強調している重要な要素です。相手との関係を改善し、コミュニケーションを円滑にするため
いやはやChatGPT先生は本当にすさまじい。ものの5秒で綺麗なまとめが返ってきた。念の為、他のブログなどを漁ってみて『人を動かす』の内容まとめと比べてみても、全く遜色にないどころか、こちらのほうがシンプルで要点がわかりやすい。
端的にいうと、誠実に他人に向き合えってことな気がする。相手に関心を持ち、相手の立場に立って、批判するのではなく理解してあげて、相手を尊重する。
これが人を動かす、言い換えたら、人に好かれて尊敬されてリーダーシップを発揮するための、黄金律なんだ。
これを忘れてはいけないな。
ぱっと見ると、そんなに難しいことじゃないように見えるし当たり前のことが書いてあるように見える。
でもこの当たり前を『日々実践する』となると、一気にハードルが上がる。
自分に余裕がない時や、視野が狭くなっている時など、このことを忘れて、ともすれば前述の僕の発言のような、相手を思いやれない、完全なエゴにより言葉を発してしまうことが往々にしてある。
そんなことをしていたら、すぐに他人を傷つけ、他人から愛想を尽かされ、孤独になり、罪悪感や自己嫌悪感に苛まれることになるだろうな。
少しずつでいいから、改善していきます。
ではまた。
コメントする