2023年5月某日。現在バンクーバーにいる。
一人旅もいよいよラストが近づいてきている。
最近の心情としては、ややネガティブなものが多い。
常にネガティブなわけでもないが、街を歩いていたりしてもふいに「はぁ。なんか理想と違う。」って気分になる。
それもそのはずだ。一人旅一ヶ月は、楽しさや学びもあるものの、やはり寂しさと孤独感がかなり大きいのだ。
現地で多少話す相手ができても、ご飯を一緒に食べたり観光地を一緒に回るほどの仲になることはかなり難しい。
それゆえ、ほとんどの行動をこの一ヶ月一人で行ってきた。
僕がこの旅で一番学んだことは、人間一人では楽しく生きていけないということだ。
どれだけお金や時間や健康や活力があっても、一人で楽しめることなんてたかが知れている。
もちろん、気の合わない人間と一緒にいるくらいなら一人の方がマシだと思う。しかし、一生ともに過ごせる仲間を探すことは、非常に大事。
家族をつくることも一つの手だろう。しかし、家族生活がうまくいかないリスクもあるので、心から落ち着けるコミュニティを持っておいた方が良いだろう。
これは実はかなり大きな学びではないかと思う。
そんなことを考えながら、バンクーバーを巡った。
心から晴れやかな気分で満喫できたわけではないが、それでも印象的なものはたくさんあった。
簡単に綴っていく。
【アメリカ一人旅19日目・シアトル】シアトルからバンクーバーへ、4時間かけてバス移動
シアトル最終日は快晴。
これまでの宿泊日は全て曇りか雨だったので、この街は海や緑に囲まれて、こんなに美しいんだと、最終日に気づけた。
この気づきがなければ今後もうシアトルには来なくてもいいかというような気分になっていたかもしれないが、晴れているだけで考え方や印象も大きく変わるな。
さて、最終日はPIKE STREETにある、Le Panierというパン屋で軽く腹を満たし、1時にFilx busに乗ってバンクーバーへ出発。
ロサンゼルス→ラスベガスでもFlix busを使ったが、その時は何回も途中休憩があったりしてかなり楽だったので油断していた。
今回は休憩もなくひたすらに突き進んだので、わりとしんどかった。
3時間くらい走った頃に、全員バスを降りてカナダへの入国審査をさせられるが、その瞬間に外に出られただけであとは軟禁状態。
周りの客は寿司パックやハンバーガーなどを持ち込んできていて、ちょうど僕の腹が減りかけたようなタイミングで貪り食べていた。
前回の快適なバス移動経験から、今回こういう食事や飲み物などの準備が必要なことに気づかずにややしんどい移動となった。
【アメリカ一人旅19日目・バンクーバー】ロブソンストリートとカジノを散策
長距離バスがバンクーバーに到着した後、Airbnbの宿まで電車や市バスを駆使して移動した。
街中にやたら羽毛が舞っていて、息をすると口に入ってくるような場面があった。よく見回すと野生のカナダグースがいて、驚いた。ダウンジャケットメーカーではなく、ガチのカナダグース。日本ではみない光景だ。
宿についたあとは、ロブソンストリートというバンクーバーで一番華やかで盛り上がっている通りに遊びに行った。ここにあるアジア料理のレベルが全体的に高いと聞いていたので韓国料理を食べた。
韓国料理はまぁ普通に美味しかったけど、よくもわるくも日本によくある普通の韓国料理だなって感じ。また、日本から韓国に出向いて簡単に本場で食べられるので、わざわざバンクーバーで食べなくてもいいかも。
その後、カジノへ。
ラスベガスのカジノで少し勝った経験から、もう一度ルーレットをしたくなり、カジノを探して凸した。Parqカジノという割と有名なところだ。
ここはスロットやボードゲームは充実していそうだったものの、ルーレットのビデオゲームの質がラスベガスよりかなり低かった。
統計データも見れないし、テンポも悪かったので、うまく波に乗れず、数千円負けして撤退。
【アメリカ一人旅20日目・バンクーバー】スタンレーパークを自転車で一周
バンクーバーは、予想以上にきれいな街だ。海や森がたくさんあって、街並みも整然としている。治安の悪さも感じない。
シアトルもものすごくきれいだと感じたが、それ以上だ。住むのにはかなり最適だろう。
一方で、アジア人が多いので、「海外の異世界感」はそこまで強くない。海外旅行で来るとしてもバンクーバーには2〜3日くらい滞在して他の街に足を伸ばしたほうが我々アジア人にとっては刺激的かもしれない。
そんなきれいな街バンクーバーの中でも、とりわけ美しい自然を堪能できるスタンレーパーク。
新宿でいうところの新宿御苑、福岡でいうところの大濠公園、といったような、街を代表する圧倒的に自然が豊富な公園。
レンタル自転車ショップがたくさんあるので自転車を借りてぐるっと一周した。
途中で、バンクーバーの街を海越しに一望できるスポットがあったり、賑やかなビーチが出てきたり、カナダグースの群れに遭遇したり、いろんな景色を楽しめた。
ただ、公園内で自転車が通れる道はOne way(一方通行)となっており、一度公園に入ったら出られない作りの様子だった(どこかに別のルートがあったのかも)。途中で引き返そうと思ったが、引き返せず、結局1時間強かけて公園を一周して出てきた。
【アメリカ一人旅20日目・バンクーバー】観光名所グランビルアイランドへ
屋台や農産物や有名なパン屋、スイーツショップが立ち並ぶマーケットがあったり、ビールの醸造所やアートも有名な「グランビルアイランド」へきた。
海上に浮かぶたくさんの小舟とかもめに囲まれて、路上演奏を聞きながらリラックスする人々の姿が印象的だった。
平和で、ゆっくりした時が流れている島だ。
ここではビール醸造所に立ち寄って、飲み比べをして、IPAビールの爽やかな苦味に魅了されて撤収。
【アメリカ一人旅・バンクーバー】UBC大学とヌーディストビーチ(Wreck Beach)へ
世界的に有名な大学、UBC(University of British Columbia)の雰囲気を知りたくて寄ってみた。
大学の雰囲気って好きなんですよね。知的で落ち着いていて、焦りがなく、みんな学問を楽しんでいる感じ。少し若返った気分にもなれる。
UBCは、ものすごく巨大なキャンパスを有していた。一つの町が出来上がっているような感じであった。キャンパスの中にはレストランやパブがあり賑わっていた。広大な芝生の上で、学生が集まって談笑をしたりキャッチボールをしたりと、青春を謳歌していた。ものすごく微笑ましい気持ちになる。
その後、UBCのすぐ近くにある、ヌーディストビーチ「Wreck Beach」へ出向いた。
階段が非常に長く、行き来するのに体力を要するが、行ってよかった。
多くの人が、細かいことを気にせず、服を捨て去り、全裸でゆったりとしたひと時を謳歌している。
わりと年齢層が高めな人も多く、落ち着いた雰囲気であった。
夕暮れ時に行ったこともあり素晴らしい景色をみれた。
サンセットの景色と、陽気な人々に囲まれて、安らぎつつもセンチメンタルな気分になった。
世界ってこんなに美しくて、豊かで、幸せに満ちているのに、僕は一人で寂しく過ごしていて、うまくこの世界の恩恵に授かれていないなあ。なにをしてるんだろうな、僕は。まぁでもひとりでフラッとカナダに来れるだけで幸せだよな。こういう幸せに気づけていないことが、自分の生きづらさの原因なのかな。
みたいに、明るい考えも暗い考えも僕の頭をぐるぐる駆け巡った。
ただビーチがあるだけの文明とはかけ離れた場所で、これだけ幸せそうに過ごす人を見て心にグッときた。
色々と考えを巡らすことができて、非常にいい機会だった。
では。
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